映画「終りよければ すべてよし」 国立市議会議員 小川ひろみ
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2007 年 7 月 6 日    
映画「終りよければ すべてよし」
〜終末期医療のあり方をめぐって(羽田澄子監督)〜
 スウェーデン人のマリアさん、93歳。脳梗塞で「緩和ケアセンター」に入所。ピンクのブラウスを着て、明るい一室で、にこやかに微笑んでいる。
…スウェーデンは世界で一番高い税金を払っている。その見返りで、今とてもいい思いをしている…
スウェーデンの医療は、基本的に税金でまかなわれている。個人負担もあるが、国が上限額を決めている。医療―16,000円(年) 医薬品―32,000円(年)

 日本での公的年金制度の危うさが露呈され、私たちの将来における生活不安は高まるばかりです。特に、スウェーデンにおけるこのようなシーンに出くわすと、強い羨望すら覚えてしまいます。さすがに、国家レベルで、まっとうに「福祉」を模索してきた国です。
 ドキュメンタリー映画「終りよければ すべてよし」は、スウェーデンやオーストラリアの状況、また、日本の栃木県小山市を拠点に、先進的な在宅医療をすすめる医師たちの日常を映し出していました。
 羽田監督は言います。「すべての人にとって絶対に避けられないのが死です。しかし、自分がどのような死を迎えるかは誰にもわかりません。現在、殆どの人が病院で死を迎えています。自宅での安らかな死を望んでも、往診してくれる医師も少なく、難しい状態です。…終末期医療が緊急課題です。」
 わたしたちが住み慣れた家で暮らし続けるためには、課題は山積みです。
 訪問看護やデイケア・ショートステイ、それに施設。24時間体制での在宅医療サービスと緊急性を要する病院などの体制。それらを行き来しつつ暮らしていく。そして、本人の意志を重んじた、看護師と医師、家族とのつながり。
 現状では、病院や診療所で亡くなる人が、全体の80%を超えています。しかしながら、病院の半数強が、「延命治療を施していない」といったアンケート調査もあります(読売新聞、06年7月)。在宅の体制が整えば、自分らしい生き方が、安心して最期までできる可能性も増えるのではないでしょうか。
 国も、24時間の在宅医療を行なう病院への支援を始めたところです。この流れを地域でしっかり見据えていく時ですね。
 それにしても、映画に登場した93歳のマリアさんのゆったりとした笑顔は印象的でした。と同時に、「自分はこうありたい!」という意志を、友人や家族にしっかり伝えている姿も目に焼き付いています。誰にとっても、決して他人事では済まされない、私たちの社会のいまと明日の問題です。
 岩波ホールにて、27日までの上映です。



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